1993年 藤原宗忠著 東京大学史料編纂所編 岩波書店
「大日本古記録」は、東京大学史料編纂所による日本史史料集です。1952年から現在まで刊行が続いており、歴史の深い文献です。同じく東京大学史料編纂所から刊行されている関連書籍に「大日本史料」「大日本古文書」がありますが、この「大日本古記録」はその名の通り、【各時代の貴重な「古記録」（主に日記類）を日本史研究に提供すること】が目的となっています。
「中右記」は、平安時代後期の公卿、藤原宗忠が寛治元年（1087年）から保延4年（1138年）まで書いた日記。本人は「愚林」と名付けたそうですが、「中御門右大臣の日記」を略して「中右記」と呼ばれています。
藤原 宗忠は、藤原北家中御門流の権大納言藤原宗俊の長男。従一位、右大臣。音楽の才があり、催馬楽にも秀でていたと伝えられています。現存しませんが、音律に関する著書があったともされています。
そんな彼は摂関家の内紛や院政に対する批判や批評も数多く行い、後世に記録を残してくれています。
「中右記」は、平安時代後期の趨勢、源氏の内紛・平家の台頭を知る上で貴重な史料です。
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