トーマス・マン日記 1933~1952年までの8冊で を入荷致しました

1985年 岩田行一ほか訳 紀伊国屋書店

 パウル・トーマス・マンは1875年ドイツのリューベックの裕福な家に生まれます。1983年から南ドイツ火災保険会社に勤め、その傍ら小説を執筆します。同年、処女作『転落』が文芸誌に掲載され、リヒャルト・デーメルから絶賛されます。保険会社を辞し、96年『幸福への意志』や『幻滅』など短編作品を発表し、98年に『小フリーデマン氏』が短篇集として発表されたことで小説家として軌道に乗りました。97年から一家の歴史を題材として創作を進めた『ブッデンブロークの人々』が1901年に完成し、この作品は1929年のノーベル文学賞の受賞に強く貢献しました。その後はマーラーの死や世界大戦の激動を経て『ヴェニスに死す』や『魔の山』など大作を残し、戦後はゲーテ賞を受賞するなどして、1955年に亡くなりました。
 マンの日記は1918年から1921年までのものと1933年から1955年のものしか残っておらず、古いものなどは自ら焼いてしまいました。第一次世界大戦さなかの貴重な記録であり、またドイツ文学精神の一級資料であることに間違いありません。

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