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昭和43年 人文書院

ジャン=ポール・サリトル(1905~1980)はフランスの作家・思想家で、フッサールやハイデガーの現象学に学び、20世紀実存主義を代表する一人です。また女流作家のボーボアールとともに行動したことでも知られます。
1938年に発表した小説『嘔吐』で有名になりましたが、第二次世界大戦が勃発したため動員の後ドイツ軍の捕虜となります。脱走後、戯曲『蠅』や論文『存在と無』を執筆し、実存主義を確立してゆきます。終戦を迎え、小説『自由への道』など大作を発表するほか、情況への発言も積極的に行い共産主義へ接近してゆきます。この過程でカミュやメルロー・ポンティなどと論争を行い訣別までに至っています。
また晩年でもその精力的な執筆は衰えることなくフローベル論『家の馬鹿息子』などを発表してゆきました。

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