1990年 平凡社
ホメロス 生没年不詳
古代ギリシアの二大叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』の作者といわれる叙事詩人で、紀元前8世紀ごろの人か。彼の生まれや生涯などについてはほとんど知られていない。
この2作品の全編が彼ひとりの作であるかどうかは議論があるが,これらはギリシア詩文学中最大の傑作で、またミケーネ文明時代のギリシア人の生活・歴史を知る最も貴重な史料とされている。
本書ではホメーロスの名を冠して伝存される33編の叙事詩、古代ギリシアの貴重な文学的遺産にして神話学・宗教学の一大資料たる同讚歌集を全訳し、詳細な注と解説を付した初の試みとなっています。単なる文学作品としてのみならず、ギリシア神話のテキストとしても重要な位置づけとされる1冊です。