2006年 岩波書店
ジャック・デリダ (19302~2004)
フランスの哲学者。アルジェリア生まれ。
アルチュセールらに学び、バタイユ・ブランショらの文学思想、ラカンの精神分析などを吸収、構造主義以後の代表的哲学者として現代思想に地歩を占める。ポスト構造主義の思想家。西欧哲学のロゴス中心主義を批判し、脱構築をキーワードとした哲学理論を唱えた。その思想にはフッサールの現象学とハイデッガーの存在論の影響が濃いが、ユダヤ的な〈砂漠の思考〉をも認めうる。著作に「幾何学の起源」(1962年)、「グラマトロジーについて」、「エクリチュールと差異」などがある。
本書は著書自らの死の前年に残した追悼文集です。収められた16篇の文章は、すべてデリダと交流のあった知識人の死に際して雑誌・新聞等で発表されたものであり、著者の「追悼文」を集成した内容になっています。
25年にもわたるデリダの「喪の仕事」を俯瞰できる構成となる1冊です。