2000年 みすず書房
エドゥアルド・ガレアーノ （1940年-2015年）
ウルグアイ生まれ。
早くからジャーナリストとして活躍するが、1973年に軍事クーデターにより、ウルグアイの権力が軍部に握られるとガレアーノは投獄され、後に亡命に追いやられた。その後、隣国のアルゼンチンに拠点を移し、そこで文芸雑誌『クリシス』誌を創設。彼の作品は正統なジャンル区分を超越し、ドキュメンタリー、フィクション、ジャーナリズム、政治分析、そして歴史を結び付けている。
本書は南北アメリカの歴史の三部作となっています。物語はコロンブス期に創られた神話から始まり、歴史的な人物であり、将軍、芸術家、革命家、労働者、征服者、そして征服された人々など、さまざまな人物の視点を描いた本作は、余計な心理描写や説明を一切排除し、大陸の植民地支配の歴史を反映した簡潔なエピソードで記されています。小説、随想、叙事詩、証言、年代記のどれでもあって、どれでもない、長きに渡る抵抗の歴史を描いた壮大な作品です。
