「コロレンコ短編集」を入荷いたしました。

 

2008年 文芸社

ウラジミール・コロレンコ (1853-1921)
ロシアの小説家。
ウクライナの官吏の子で、母はポーランド人。
ペテルブルグ工科大学、モスクワの農林学アカデミーに学んだが、そのころからナロードニキ運動に加わり放校処分を受けた。
その後鉱山専門学校に籍をおいたが、1879年に逮捕・追放され、最終的にはシベリアのヤクート地方に流刑となった。その間に靴職人として働いたりしながら、《マカールの夢》を書いた(公刊は1885)。
思想的には後期ナロードニキに属する作家で、貧困、投獄、放浪などの苦しい生活体験にもかかわらず、その人生観は楽天主義に貫かれていて、つねに未来への明るい希望を失わなかった。シベリアの流刑地に取材した作品が多く、『マカールの夢』(1885)で文壇に知られている。
本書では、”ウクライナを背景とする作品”を3篇、”シベリアを背景とする作品”を3篇、”ヴォルガ地方を背景とする作品”を2篇収録した全8篇の短編集です。古風な作風が魅力の著者の作品を、舞台となる地域ごとにまとめたユニークな構成となっています。ロシア文学好きはもちろん、入門編としても読みやすい1冊となっています。

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