2018年 東洋経済新報社
ジェリー・Z・ミュラ―
アメリカ・カトリック大学歴史学部教授。1977年ブランダイス大学卒業、1984年コロンビア大学にて取得。1996年より現職に。専門は近代ヨーロッパの知性史、資本主義の歴史。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙や『フォーリン・アフェアーズ』誌などへの寄稿も多数。著書 『資本主義の思想史——市場をめぐる近代ヨーロッパ300年の知の系譜』『測りすぎ——なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』など。
本書は、貨幣経済、分業、教養、知識人、ユダヤ人、自由主義、共産主義、ファシズム、共同体、イノベーション、新自由主義など、資本主義の勃興期、1700年代から今日に至る300年余りにわたる膨大な知の歩みを、時代背景と当時の最良の言説とともに描き出した、経済思想の発展を扱った内容になっています。取り上げるのは、アダム・スミス、ヘーゲル、カール・マルクス、ヨゼフ・シュンペーター等々、経済学者にとどまらず、文学者、哲学者、政治家など、章ごとに幅広い人物をテーマにし、その経済思想について解説しています。
専門的な内容ではありますが、一般読者向けに比較的易しく書かれていますので、手に取りやすい1冊になっています。